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2025ライチウス三田会総会報告

〇11月8日、ライチウス三田会総会が開催されました

今年度の総会を三田キャンパスで開催しました。第一部は南校舎455教室456教室で定例議事・講演会・グループ懇談を行い、第二部は山食にて懇親会です。

来賓、会員の参加は26名、現役参加は12名の合計38名でした。今年は5月に「ライチウス三田会創立25周年お祝いの会」を開催しましたので、そのため、例年より参加人数が減少したと推察しました。

[第一部 総会]

ライチウス三田会総会 次第

開会:13時  司会進行:内藤麻里子幹事

1.塾歌斉唱

2.ライチウス三田会会長挨拶   半田理恵子会長

3.ライチウス会会長挨拶     駒村康平教授

4.会計報告           飯塚克己副会長

5.監査報告           林圭子監事

6.役員承認           半田理恵子会長

7.講演            長谷川幹氏 (リハビリテーション科医師)

8.集合写真撮影         山崎弘義会員

  -休憩―

9.グループ懇談    ( 進行) 塚本晃弘会員  徳田剛至幹事  伊藤教彦会員 辻陽一郎幹事

10. 閉会の言葉          飯塚克己副会長


定例議事

〇ライチウス三田会半田会長挨拶
5月に開催した「ライチウス三田会創立25周年お祝いの会」の報告の後、2030年に迎える「ライチウス会創立100周年」に向けて準備を開始していくこと、会の名称のルーツはフィンランドにあり、調査の結果、フィンランドには現在も全国組織として「ライチウス友の会」(仮称)が活動しており、さらなる調査の継続に大きな意義があると伝えました。

〇ライチウス会駒村会長挨拶
学会出張と重なり、今年もビデオによる挨拶となりましたが、講師の長谷川先生によるリハビリテーションについてのご講演もあり、盛会となるよう祈念していること、並びに2030年の創立100周年に向けて頑張りましょうとの励ましの言葉もいただきました。

〇2024年度会計報告並びに監査報告
飯塚副会長、林監事により報告があり、拍手により承認されました。

〇役員承認
2026年度~2027年度の役員として、会長 半田理恵子・副会長 飯塚克己・監事 林圭子・監事 河内康郎 の4名が紹介され、拍手により承認されました。なお、鈴木由之幹事長、幹事10名は、配布資料により報告がなされました。

講演会

リハビリテーション科医師の長谷川幹さん(東京医科歯科大学医学部1974年卒業)に講演をしていただきました。以下は長谷川さんの監修を得て講演の要旨をまとめたものです。

講演 「リハビリ~生きる力を引き出す」

リハビリというと一般的に訓練するというイメージが強いため、副題に「生きる力を引き出す」とつけました。訓練は一部で、大きな意味でとらえながらリハビリに取り組んでいます。つまり、ご本人が生きる力を出すためにどう支援するかということです。そのために周囲のかかわりが大事です。

私は1982年に世田谷区にある病院のリハビリテーション科に医師として勤務して以来、43年にわたって同区で活動しています。80年代は、回復期リハビリはなく、病院も都内にはなく長野県の鹿教湯温泉や伊豆の温泉、山梨県の石和温泉などにしかありませんでした。私は鹿教湯温泉の病院に1年ちょっといたこともあります。リハビリ後10年、20年たってどうなるか、その経過を知ることが、私が世田谷区から動かなかった理由です。

2020年代は障害がある人が障害のある人と仲間づくりをしながらやっていく「ピアサポート」の時代になっています。

1984年に発足した自主グループ「たつなみ会」で会長になった方は以前は左半身麻痺で自由に立つこともできなかったんですが、会長になって自分がリーダシップを発揮しなければならないとなって、一生懸命練習されて立つことができるようになりました。我々の力ではありません。会で旅行にも行きました。初回は私も同行しましたが、会長は自信もついて、2回目の時は「あなた来なくていいよ」と言うまでになりました。他に地域の方との交流や、歌舞伎を観に行くこともあります。片麻痺の方のゴルフやダンス、音楽のコンサートも催しました。20年ほどつき合っていると、どんどん変わっていくことを知りました。障害のある人が受け手、ない人が支え手という役割に固定されていないかという疑問が湧きます。普通の生活では誰もが受け手にも、支え手にもなりますが、障害のある人が支え手になることは想定されていないんじゃないか。もう一つ、「維持・向上」という言葉がありますが、向上を考えるなら「向上から維持」だという問題提起があります。

例えば80代でパーキンソン病になり、生活が全介助になった方がいます。外出の機会を設け、会の旅行にも出かけるうちに長時間車いすに座っていられるようになり、表情も出てきて、7年後には年賀状も書けました。能力の低下は病気の進行、高齢以外に外出しないでいる不活動も要因であること。筋肉が硬くなる病気なので、表情がない「仮面様顔貌」ですし、動作が緩慢なので喜怒哀楽や意欲がないと誤解されがちであることなどを学びました。80歳代でも、その人のしたいことが見つかれば改善するのです。

脳出血による重度の失語症、右片麻痺のケースでも、会の旅行に死ぬ気で参加されたり、順番に回す会長職を引き受けたりし、受傷後8年の新年会の会長挨拶で、「やってごらんなさい」としか発語できなかった方が「ハッスル、ハッスル」と言えたのです。猛練習されたそうです。周囲の支援を受けながら、「役割を果たす」ことの重要性に気づかされました。

〈他にもさまざまな症例を通して、役割や目的があればこその機能向上の努力や、損傷後の脳の可塑性についてご説明くださいました。また、努力するにはご本人の意欲が必要で、「主体性」が重要です。2009年に発足した「日本脳損傷者ケアリング・コミュニティ学会」では、「主体性研究」をしていることもご紹介くださいました〉

グループ懇談

講演の後、参加者は4つのグループに分かれてグループ懇談に移りました。テーマは、AグループとBグループは、長谷川医師にご協力いただき「リハビリ~生きる力を引き出す」について、CグループとDグループは「ボランティア活動」についてです。グループの進行は前もって4名の方々にお願いし、以下の報告も各々作成していただきました。

Aグループ  進行:塚本晃弘さん(S56卒)

参加者:三田会3名 現役4名 

冒頭、長谷川講師への質問からグループ討議が始まり、現役・OB双方から次々と質問が寄せられ、本テーマへの関心の高さがうかがわれた。家族への支援にどのような姿勢で臨むべきかといった現実的な悩みも多く、講師からは個々のケースに応じた助言が示された。そのうえで「支援において相手を変えようとするのではなく、同じ方向を向きながら伴走する姿勢が大切である」との基本的な考え方が共有され、参加者からは家族への声かけの難しさや、親族間の関係調整に伴う戸惑いが語られた。

また、障害に対する社会的な捉え方の変化についても説明があり、障害を本人側の問題とみなすのではなく、社会が受け入れるための環境整備に重点を置く方向へ移行してきた経緯が紹介された。コンセプトも Handicap → Disable → Challenged へと変化してきた文脈が説明され、参加者の理解を深めた。

現役学生からは、活動拠点が拡大する中で拠点内および会全体での情報共有が十分でないこと、さらに全体行事への参加者確保が難しいこと等が課題として挙げられた。これに対しOBからは、Web会議による情報共有の仕組み作りや、行事に参加しやすくなるよう小さな役割を用意する工夫など、具体的な改善策も示された。また、更生館の登山合宿やスキー合宿といったOB自身の活動経験も紹介され、支援活動の広がりや魅力を現役に伝える機会ともなった。

Bグループ  進行:徳田剛至幹事(S56卒)

参加者 三田会5名 現役2名 

長谷川先生の「リハビリ」のご講演を受けて、親の介護やご自身で経験したり、自分ごとと考えるOBの皆さんと活動に活かそうとする現役の皆さんで話し合いました。長谷川先生にもご参加いただき、活発な意見交換がなされました。「人間の脳機能」から「コミュニケーション術」、「目標設定から、目標達成をするプロセスの管理の必要性」等など、様々な意見交換の中から学ぶ機会となりました。「リハビリ」のお話から、人間の「生き方」の基本を、改めて考える機会となり、皆さんが、それぞれに、対した方やご本人自身の「生きる力を引き出す」ことを実践されてきたのだなあ、と実感する時となりました。そして、「ライチウス会」での活動をベースにしていることに誇りを持てる時でもありました。

Cグループ  進行:伊藤教彦さん(S55卒)

ライチウスに入ったきっかけからスタートして、現役学生3人には活動から感じていること、将来やりたいことを率直に話していただき、三田会員4人は学生時代の思いと、これまでの経験から現役の皆さんに伝えたいことを話していただきました。全員が自分の言葉、飾らない言葉で語り合う場になりました。

〇ボランティアを始めたきっかけ

  • 大学生活で一生に1回しかやれないことをやろうと思った。
  • 自分は恵まれた環境なので、少しでも社会の役に立てればと思った。
  • 勧誘されたのがきっかけだが、自分の中に社会のためになりたいという気持ちがあった。

〇活動の中で感じたこと

  • 相手に気を遣いすぎてもだめだと言うことに気がついた。
  • 子どもに勉強を教えることも大事だが、お兄ちゃん的な存在として接している。
  • 担当していた子どもに、何年かぶりに再開し、成長した子どもから逆に教えられた。

〇今後、どのように活動したいか

  • 人に頼られるようになりたい。
  • 理系学部だが、将来は福祉関係の仕事も頭のなかにはある。
  • 人に情報や新しいことを伝える喜びを感じる仕事をしたい。

Dグループ  進行:辻幹事(H21卒)

〇学生

  • 子どもの成長だけでなく、ボランティアを通じて自分自身も成長できていると感じており、ありがたい経験だと感じている。
  • 外部から来ているため、施設の職員の方には言いにくい不満などを打ち明けられることもある。パートナーの子にとって、どうでもいいことや悩みを伝えられる場所でありたいと思いながらボランティアをしている。
  • ボランティア活動が利用者の人生に影響を与えられたとは正直思っていない。施設の方からは温かく歓迎されていた。何か目的を持ってというよりは、相手に意識させないよう、「気楽な気持ち」で接していた。

〇三田会

  • 当時の活動は、相手の気持ちを聞くことよりも勉強を教えることに重点が置かれていた。今考えると、子どもたちは本当に勉強がしたかったのではなく、人間関係を求めていたのだと思う。
  • ボランティア活動は、大げさに言えば、社会を底辺から変えていける力になり得ると考えている。メンバー同士で活動の意義を考え、高め合っていった時間があったからこそ、社会に出てから役に立ったと感じており、そのような自分を育ててくれたライチウス会に感謝している。

[第二部 懇親会]

16時から山食にて懇親会を行いました。小山廣重さん(S41卒)にご挨拶を頂き、新規会員の島崎さんのご紹介、牧野さんと河合さんによる現役生活動報告、軽部代表への支援金贈呈、半田会長の乾杯に続き懇親会がスタートしました。今回は少し趣向を変えて、各テーブルに分かれて現役生が各々の実際の活動の状況報告を行い。それをOB含めてみんなでワイワイやる懇談になりました。15名の現役生に出席してもらったので、これまで以上に現役・OBの絆が深まったとの感想を頂いています。飯塚副会長の閉会の挨拶に続き、今回新任の河内監事による「若き血」をみんなで合唱して懇親会がお開きになりました。

総会懇親会アンケートから

総会、懇親会についてのご意見・ご感想から一部抜粋をご紹介します。

  • (講演)「障害の有無で支援の受け手と支え手という役割に固定されるのではなく、誰もが主体性を持てるような支援の必要性を感じた」「自身の仕事・家族と重ね合わせることが多々あった」
  • (小グループでの懇談)「世代を越えた意見交換をおこない、有意義だった」
  • (懇親会)「現役学生の参加が多く楽しかった」「現役生が熱い思いで活動を続けていてくれていることを大変うれしく思った」「現役生・OBのコミュニケーションが深まった」「OBの方々の経験やアドバイスをたくさん聞くことができた」「(学年が)数年上の方と学生当時の思い出話ができた」「(平成卒世代の)OBの仕事の話に現役生が目を輝かせていた」

 沢山のご意見・ご提案を頂戴しました。次回総会の参考にさせて頂きます。

総会懇親会 所感

2025年度三田会総会・懇親会感想

島崎杜香(令和7年文卒)

はじめて卒業生という立場で三田会総会に参加させていただき、三田会の皆さまや現役生のみんなに久しぶりにお会いして懐かしくも新鮮で大変楽しかったです。

長谷川さんのご講演では、何かを出来るようになりたいという目標や与えられた役割がいかに患者さんやご家族の人生に前向きな変化をもたらすのか、実際のご経験を通じたお話を拝聴し、障碍のある方との向き合い方を考えさせられると同時に、私たち誰しもにとって大切な人生哲学を学ばせていただきました。その後のグループ懇談では、現役生の皆さんに最近の活動の内容や、活動を通じての悩みなどを伺った上で、三田会の皆さまは活動中にどんな悩みを抱えていたのか、その問題とどう向き合ってきたか、そして現ライチウス会にあるサークル員同士の関係の希薄化やボランティア活動の個別化といった問題を改善するためにはどのような取り組みが必要か意見交換をしました。私は卒業したばかりということもあり、中間的な立ち位置で、現役時代に感じていたこと、当時の活動を振り返り卒業後の今思うことなどをお話させていただきました。皆さんとのお話を通して、ライチウス会でのボランティア活動が必ずしもその後の人生に直接的に影響するというわけではなくても、沢山悩み葛藤した経験や、ボランティアで関わった方から「ありがとう」と言ってもらい嬉しかったこと、サークルメンバーとの関係性が、卒業後、確かに心の支えになるのだろうなと思える、素敵な時間でした。

懇親会では新規会員としてご挨拶をさせていただきましたが、大変あたたかく迎えてくださり、嬉しかったです。ありがとうございます。また三田会の皆さまや就職を控えた4年生を交え、仕事のお話などもさせていただき、ライチで繋がったご縁を大切に、いつか機会に恵まれたときに、ご一緒できるよう社会人として精進しようと思いました。

今年の三田祭でも模擬店出店があるようなので、サーターアンダギー私もぜひ食べに行きたいと思います。今後もライチウス会の活動を応援しております。


2025年 ライチウス三田会総会所感

鈴木 省五(1978年度政治学科卒)

2025年の総会は11月8日晴天に恵まれ、秋色濃くなった三田キャンパスで開催されました。懐かしの大銀杏は私の卒業から45年を超える時を重ねましたが未だ成長途上の感があり、羨ましいと思いながら総会の会場へ。こちらは現役の皆さんを除くと、お互い成長途上とは言えないことを実感(失礼!)。

総会が始まり冒頭半田会長が、フィンランド語のライチウスの語源や意義を改めてお話され、また5年後のライチウス会100周年に向けての力強い決意を表明され、皆が高揚感に包まれながら会がスタートしました。

会計報告・役員の承認(本当に役員の皆さんいつもありがとうございます)に続き、いよいよ長谷川幹様(リハビリテーション科医師)の講演に移りました。

長谷川医師は、半田会長と同じ病院で勤務されていたとのことで、会長の人脈の深さに驚かされました。講演では多くのリハビリの事例を紹介され、リハビリのあり方についての貴重なお話を伺うことができました。

〇リハビリは年単位の時間をかけながら、周囲の支援により実を結ぶことがある。その際支援の「受け手」と「支え手」は固定して考えず、場合によってはその役割が入れ替わることもある。

〇当初の予想を超えて回復することもある。それはその人の意欲を引き出すような場所や事柄(旅行や歌唱やスポーツ等)を、根気強く皆が「一緒に」なって取り組んだことによることが多い。

このような様々なご示唆をいただき、ボランティア活動にも多く通じるところがあると思いました。心地よい秋の陽差しの中、南校舎での過ぎ去りし日の授業の感覚にふと戻りながら、あっという間の1時間でした。

その後、グループ懇談に移り、「リハビリ」と「ボランティア活動」をテーマに4つのグループに分かれ、お互いの思いを語り合い楽しい一時になりました。

会場を山食に移し懇談会となり、3つのテーブルに現役とOBが混じり、司会役の方も配置され懇親を深めました。ライチウス会は現在3~10人で構成される8つのパートがあり、多様な活動があるなと実感しました。現役諸君の自らのボランティア活動に対する改善策を模索する姿勢に驚かされました。皆さんとても立派だなあ。

全体を通して、総会、懇談会が単に懇親の席ではなく、幹事の皆さんのご努力により、ライチウス会ならではの学びの場、現役生とOBへのエールの場ともなっていることに深い感動を覚えつつ、その余韻さめやらぬうちに、2次会の場へと足を向けたのでした。


長谷川幹様、ライチウス三田会・ライチウス会会員の皆様のご協力に感謝申し上げます。

会長  半田理恵子
(2025年11月25日)

現役と三田会の合同勉強会を開催いたしました

日時:2025年5月24日
場所:三田キャンパス西校舎522教室
参加者:会場26名

第七回となるライチウス会現役と三田会の合同勉強会を二年ぶりに開催いたしました。

開会に先立ち、急遽ご欠席となった駒村康平ライチウス会会長のメッセージが代読されました。

『コロナ禍の際、ライチウスは一時活動を休止せざるを得ない状況となり、当時の代表からは、サークルの存続すら危ぶまれるとの報告がありました。90年を超える歴史を持ち、第二次世界大戦すら乗り越えてきたライチウスの活動が、私たちの代で途絶えるのかという危機感が強くありました。そのような中、たまりばの鈴木晶子さんに相談したことを契機に、たまりばの子どもたちとライチウスの学生たちによる、オンラインを活用した勉強や交流の活動が始まりました。このご縁により、ライチウスは活動を継続することができました。たまりばの皆さまは、まさにライチウス存続の恩人です。』

第一部の講師は駒村会長のメッセージにあった認定NPO法人フリースペースたまりば理事長の西野博之さん。「学校に行かない子どもが見ている世界」の演題でご講演をいただきました。

西野さんは、1991年に川崎市の多摩川(タマリバー)のほとりのアパートで学校に行かない子どもたちの居場所を作りました。当時は地域の住民の方々や学校からの理解が得られず、運営は経済的にも大変だったそうです。引きこもり傾向のある子どもたちと一緒に朝の市場で場内配送をなさった、というくだりからすっかり引き込まれました。

2000年12月の「川崎市子どもの権利に関する条例」の成立に関わられ、次第に地域や行政との関係を深めて来られました。2006年からたまりばが「川崎市子ども夢パーク」の運営共同事業体となって、ご自身は2021年まで15年間、その所長を務められました。

不登校の子どもが精神疾患の発症に追い詰められていく状況を見て、50歳を過ぎて勉強をし直して「精神保健福祉士」の国家資格を取得されました。思春期の子どもたちに精神的負荷を加えると学校に行ける、行けないじゃない、精神疾患を発症させてしまう。苦しんでいる子どもをたくさん見て来た。自分のメンタルを守るために朝起きられない身体になるというのも頭の片すみに入れてボランティアに関わってください、とのアドバイスもいただきました。

大切なのは子どもの存在をまるごと肯定的に見るまなざし。自分の存在を「OK!」と見てくれる大人が近くにいることを手に入れた子どもは自分の力で動き出し、生きて行くことができる。「助けて!」を他者に出すこともできる。誰一人孤立させない、一緒に生きて行く街を作ろうというのが私たちの法人のミッション。子どもたちが生まれて来て良かった、生きているって楽しいよと思える社会を実現しましょう!

ここに書き切れない、素晴らしいメッセージがたくさん詰まったご講演でした。

第二部では1978年文学部卒業で三田会幹事長の鈴木由之さんと、法学部政治学科4年で92期代表の小林未來さんに基調報告をお願いしました。

首都圏の公立学校で校長を務めた鈴木さんは、元校長でフリースクール職員のAさん、現役養護教諭のBさんとCさん、言わば「不登校の最前線」にいる三人に取材をされました。それによると、未だに1学級40人の定数で改善が進まない学校現場。そんな状況で、中学校ではクラスに不登校生が一人いるのは当たり前になっている。多岐にわたる改善が行われているが、教職員の熱意や使命感に依存する学校の現状では、不登校生への対応のハードルはなかなか低くならない。不登校の子どもが特別ではない。一歩違えばどの子にもその可能性がある。子どもたちには「自分は自分でいいんだよ」と認めてくれる人の存在が大切だと報告してくださいました。

ライチ入会当初の小林さんは、たまりばの中学三年生の男子とオンラインの学習支援活動に取り組みました。最初は画面越しのコミュニケーションに難しさを感じたそうですが、その子が高校に進学して活動が終了してもLINEで生活ぶりを報告してくれるなど関係が続いたとのことです。その後は東京育成園で中学二年生の女子と雑談や息抜き多め+少し勉強の対面活動を行い、時間をかけて信頼関係を構築したそうです。後輩達に、ボランティアは自分を一番成長させてくれる活動であり、ライチには仲間と環境が揃っている、とのメッセージを送ってくれました。

お二人の報告を伺った後、半田理恵子三田会会長の進行で、西野理事長にも加わっていただき、パネルディスカッションを行いました。

鈴木さんから、「西野さんを活動に駆り立てているものは何ですか?」との問いかけがありました。

これに対して西野理事長はひと言、「関わっていた子どもの自死です」。ご講演の中でも「学校に行けないだけで命を絶っていった子どもと何人も出会った、本当に悔しいです」と話されていました。昨年一年間で自殺した子どもの総数は529人。この中にすべてではないが、不登校の子どもが含まれている。「もう二度とこんな悲しい事件を起こしたくないというのが、私がこの年になっても仕事を止められない大きな要因です」。

入学したばかりの新入会員から、「親族に教育関係者がいるが、学校の先生が大変だと聞いている。クラスの定員を減らしたら良いのではないか」との提案があり、結論は出ないながら活発な応答につながりました。

このようにして、今回の合同勉強会は無事終了いたしました。講師の西野博之理事長とご参加の皆様には、心より感謝を申し上げます。ありがとうございました。


ご参加の三田会員の方々から早速メールでご感想をいただいています。

<西野先生の講演、その後のパネルディスカッション、大変勉強になりました。西野先生の話に、子供たちから「まず大人こそ幸せになって」と言われたと感動的な話がありましたが、鈴木さんの基調報告で学校の現状を知ると、「まず先生たちが幸せに働いて」と思わずにはいられませんでした。子供や若者が元気でない国に将来はありません。それを考えるにつけ、暗澹たる気持ちになる日本の現状ですが、こうした先生の話や学生さんの話を聞いて、身近なところで、少しずつでもできることがある、との気持ちを新たにしました。>

<活動をしながら子どもと関わりながら、自分自身に得るもの、気づきがあったという現役学生の言葉が印象に残りました。いま、子どもたちだけでなく、学校現場の先生方のたいへんさと余裕のなさがかんじられるとき、先生も自分で抱え込まないこと、教員だけでない人たちが学校に入って地域で子どもたちを育てていくこと、その中に学生のもつ力も入っていかれるような仕組みがつくられていくことの大切さをパネルディスカッションの中で西野さんが話されていました。

学校現場や社会がそうなっていくことの期待とともに、学生ができること、学生だからできることがあると思います。できること、やってみたいことを見つけ、皆さんにはやっていってほしいなと思っています。>

春の合同勉強会と、秋の総会は、三田会活動の二本柱です。会員の皆様には引続きご支援ご協力をいただきたく、何卒よろしくお願いいたします。

担当幹事:飯塚克己

ライチウス三田会創立25周年お祝いの会報告

〇 2025年5月17日、ライチウス三田会創立25周年お祝いの会が開催されました。

 日吉キャンパス内のファカルティラウンジで、来賓、会員合わせて54名が参加し、盛り沢山の企画でしたが、会場内のあちらこちらで、懐かしい出会いの中、楽しく会話が弾む様子が見られ、終始なごやかなお祝いの会となりました。


ライチウス三田会創立25周年お祝いの会 次第
2025年5月17日(土)16時~18時
慶應義塾大学日吉キャンパスファカルティラウンジ
司会進行:清水信三幹事・矢崎芽生幹事
                              (敬称略)

1.開会                         司会
2.塾歌 斉唱
3.会長挨拶                       半田理恵子     
4.乾杯                   第5代会長 坪川 經大  
5.第4代会長挨拶                    矢野 雄一  
歓談
6.来賓挨拶              至誠学園名誉園長 高橋 利一
7.ライチウス会会長挨拶                 駒村 康平
8.ライチウス会歴代会長紹介         第5代会長 小野桂之介
                       第6代会長 秋山 豊子
9.ライチウス会代表紹介                  代表 軽部 慶太
10. 活動草創期(世田谷更生館)紹介                 半田 常巳
歓談
懐かしい歌(ねむの木の歌・海女の子供)~若き血 斉唱
閉会                          司会 

 司会進行役は、清水信三幹事・矢崎芽生幹事がつとめ、開会の言葉とともに、開会中に会員へのインタビューを行なうことへの協力ならびにスクリーンに懐かしい画像を紹介していくこと等の説明がありました。

〇 塾歌斉唱後、ライチウス三田会半田理恵子会長による挨拶

 「コロナ禍により開催を断念した『ライチウス会創立90周年記念式典』でしたが、その
残念な思いを会員皆様より聴く毎に、2030年の100周年記念行事の前のできる限り早い時期に、何らかの形でお祝いする機会を作らなければと思い、矢野先輩、坪川先輩、矢部先輩、この歴代の三田会会長からのご協力も得て、今回の会の開催決定に至りました。」

〇 ご逝去された会員(2020年から今日までに本会にご連絡あった会員)に黙祷


〇 乾杯 第5代会長 坪川經大さん

 見事な乾杯のご発声でした。

〇 挨拶 第4代会長 矢野雄一さん

 オープンドアの考え方で時に楽しく集い合唱したり、時に至誠学園ではワークキャンプで汗を流したりなど多彩に活動していた懐かしいお話、そしてライチウスOB会からライチウス三田会へと発展、成長していくプロセスの中で、会長としてご苦労されたこと等々、私たちにとって忘れてはならない貴重なお話でした。

〇 歓談


インタビュー  歓談の時間を利用し、内藤麻里子幹事、徳田剛至幹事が行ないました。

ライチウス会が2030年、創立100年を迎えるのを前に、出席者に次の二つの質問に答え ていただき、その様子を動画撮影しました。撮影は徳田剛至(昭和56年卒)、インタビュ ーは内藤麻里子(同58年卒)が担当しました。
「Q ライチの活動はあなたにとって、どういうものでしたか?」
「Q 100周年に向けてライチに期待することは?」
両方答えてくださってもいいし、どちらか一方だけでも構わないけれど、1分以内にお答えくださいというかなり無理な注文をしてしまいました。中には「長くなっていい?」と聞かれた方もいましたが、「ダメです」とすげないことを口にして、今思うと大変申し訳ない対応をしてしまったと反省しています。
それでもみなさん快く質問にお答えくださり、昭和37年卒から平成20年卒まで18人の方々にご登場いただくことができました。インタビューしきれなかった方、また機会がありましたらと思います。
この映像は、創立100年の関連企画や記念誌などに役立てていければと考えています。

〇 来賓挨拶 至誠学園名誉園長 高橋利一さん

 昭和28年から始まった至誠学園とライチウス会との出会いのお話。長い長い関係ですから、ライチウス会会員にとっては、お兄さん、先生、園長先生と呼び方も代わり、今は名誉園長先生です。昔から変わらぬ情熱を持って、児童養護の問題に取り組まれているお姿に、私たちも励まされ、身が引き締まる思いで傾聴しました。

〇 挨拶 ライチウス会会長 駒村康平教授

 新たに学会長となる会議と重なり、今回はビデオ録画によるご挨拶でした。

〇 紹介 第5代ライチウス会長 小野桂之介さん 第6代会長 秋山豊子さん


〇 紹介 ライチウス会代表 軽部慶太さん

〇 活動草創期(世田谷更生館)紹介 半田常巳さん

 世田谷更生館における学習指導開始の経緯について傾聴しましたが、特に読み書き計算を中心とした指導を続け、担当していた方が新聞も読めるようになった事が貴重な体験として心に残るエピソードであること、このような活動が今後もさらに継続していくことを願っていると話されました。

〇 懐かしい歌斉唱

 「ねむの木の歌」「海女の子供」の斉唱の企画ですが、小野さん、坪川さんが中心となり自ずと歌の輪が生まれ、とても懐かしく心温まるひとときでした。

〇 若き血斉唱

ライチウス三田会 鈴木由之幹事長が力強いエールで仕切ってくれました。

〇 閉会

参加者感想

〇 会長半田宛に「良い会でした。」「楽しいひとときを過ごさせていただきました。」 「素敵な会場でした。」「これからも三田会のことをよろしくお願いします。」とのメッセージが届いています。

〇 西川英三郎さん(1990年卒)に、「ライチウス三田会25周年を祝う会に参加して(ライチの思い出)」を寄稿していただきました。

ライチウス三田会創立25周年を祝う会に参加して(ライチの思い出)
平成2年卒 西川英三郎
 入学から、はや40年が過ぎました。最初の1年は4年生で更生館パートだった次兄の下宿に同居したのですが、八雲の風呂無しトイレ共同テレビ無しのレトロな空間は既にライチの溜まり場でした。兄の帰宅を待っていると扉を開ける音が。兄と思ったら兄の同期が顔を出し、「英ちゃん、健は?」ととても自然に先輩が「帰って」くる。ある日は兄の後輩(私の先輩)が21時過ぎに突然扉をノックして「開けて下さい!」と。兄が開けると彼はスーツ姿で立っていて、明日デートで持ち合わせがないからお金貸してください、とか。夏休み、23時頃に日吉にふらっと行ってみると、先輩方がプールに忍び込み泳いでいて守衛さんに見つかりサークル室に逃げ込んできたり。
 私は専ら月曜の学園パートでした。最初に組ませてもらった男の子はなかなか心を開いてくれないまま3カ月経ち、学園のお兄さんの心遣いでペア解消となりました。彼はその後も誰ともペアを組むことなく、気が付くと学園を去っていました。子供だからと甘く考えていた私は、人の心を動かせるなど何と自分は傲慢に考えていたかと思い知りました。その後に組んだ男の子とは、私が途中米国留学のため1年間学園に来られなかった時期も他の人とペアを組まず待っていてくれて、帰国後も彼が親元に戻る日までペアは続きました。しかし、私が卒業して3年後に年賀状の返信代わりに彼の母親から電話があり、二十歳前の彼が余りに早く旅立ったことを聞き愕然とした日も忘れられません。人と人の向き合い方に満点の正解はないでしょうが、その後の私の人生の中で、2人はいつも心の片隅にあり、これからも自分自身に問いかけていくのでしょう。
 先日の会は、還暦を間近に控えた私が、そんなライチという日記帳を久しぶりに手に取ったひとときでした。この邂逅に感謝し、再会を期したいと思います。有難うございました。

 (報告者 半田理恵子)

「ライチウス三田会 創立25周年記念お祝いの会」 開催のお知らせ

師走の候 皆様お変わりございませんか。
今秋の総会承認を得、表題でご紹介のお祝いの会を開催することになりました。

 開催日時:2025年5月17日(土)午後4時~6時予定
 開催場所:慶應義塾大学 日吉ファカルティラウンジ

新緑の日吉キャンパスで懐かしいライチの想い出を語り合いませんか。元会長矢野雄一様、元会長坪川經大様、前会長矢部文彦様から助言をいただきながら企画を進めています。至誠学園名誉園長高橋利一様はじめご招待の方の内諾も得ました。
正式なご案内は来年3月頃を予定しております。会員皆様のご参加を是非お願い申し上げます。
*ライチウス会の活動の歴史を残したく、画像資料等お持ちでしたら、ライチウス三田会のホームページからお知らせ下さい。

2024年12月15日
ライチウス三田会会長 半田理恵子

2024ライチウス三田会総会報告

〇10月19日、ライチウス三田会総会が開催されました

今年度の総会を三田キャンパスで開催しました。第一部は本館102教室で定例議事・講演会・グループ懇談を行い、第二部は山食にて懇親会です。
来賓、会員の参加は45名、現役学生の参加は18名の合計63名でした。

参加者集合写真

【第一部 総会】

定例議事

規約にしたがい次のことが承認されました
・2023年度会計報告並びに監査報告

現役活動紹介

紹介をする横田さん

会の中では最も新しいパート「アフリカンキッズクラブ」の活動が紹介されました。この活動は会OGの津山直子さん(日本アフリカ協会副代表)の仲立ちで3年前から始まりました。日本に住むアフリカ系の子どもたちに主としてオンラインによる学習指導や生活相談を行っています。受験勉強の支援、学校生活での困りごとへのアドバイス等が行われています。




ANA工場見学会報告

報告をする清水さん

ANA職員および羽田整備工場の方々のご協力を得て、ライチウス三田会幹事清水信三さんの企画で7月に行われた見学会の報告です。至誠学舎の3つの児童養護施設の希望者に対して行われました。質疑では現役機長に対して給与額が尋ねられるなど子どもらしい反応が見られました。当日、参加者が食べた機内食ですがANA職員も簡単には食べられないこと、季節柄提供には神経を使ったことなどの裏話が紹介されました。

参加した至誠学園の子ども、職員、ライチウス関係者は体験を通して充実した一日を過ごすことができました。

講演会

講師:齋藤真貴 NHK報道局 社会番組部 チーフ・プロデューサー

NHK齋藤真貴さん(東京大学医学部健康科学・看護学科卒業)に講演をしていただきました。以下は齋藤さんの監修を得て講演の要旨をまとめたものです。

講演 「ケアするメディア〟を目指して」

~NHK『発達障害キャンペーン』『病院ラジオ』の取り組みから~

 最近、「ケア」と「メディア」を接続しようとする試みが始まっています。研究している学者もいます。メディアがケアすることは可能なのか。ケアするメディアとは何なのか。番組作りを通して現場から見えてきたもの、大切だと感じたことをお話したいと思います。                                  

 私は大学時代、看護師を目指し、3年生の後期から病院で看護実習の日々を送っていました。患者さんと向き合うなかで考えていたことは、個人への看護のアプローチをもっと多くの人に広げられないかということでした。友達にセミナーに誘われ、その流れで受けたNHKの面接では、「社会を看護したい!」と話したことを覚えています。最近になって「ケアするメディア」という言葉が登場し、私がずっと目指していたものに近いのではと感じました。言葉ができることによって、今まで大事にしていたものが浮かび上がってきたとも言えると思います。

 就職後、ディレクターとしてさまざまな番組を制作しましたが、そのとき、特に力を入れていたのは、生活情報番組のなかで医療や健康について企画を出すことでした。例えば、「生活ほっとモーニング」では、2004年2月に「無理解をなくそう 統合失調症」という3回シリーズを企画。かつて「精神分裂病」と呼ばれ、差別や偏見が根強くあった統合失調症を、本人や家族はどう受け止めればよいのか、地域で支えるにはどうしたらいいかなどを、当事者や家族、専門家とともに考えました。画期的だったと思うのが、統合失調症の当事者の方に、生放送のスタジオにご出演いただき、自分の言葉で思いを率直に語ってもらったことでした。当事者の声に耳を傾け、「当事者視点」「当事者意識」を持つことの大切さを強く感じました。

 その後、プロデューサーになり、「あさイチ」で発達障害を定期的に取り上げました。放送するたびに、番組には視聴者から数多くのメールやFAXが届き、大きな手応えをつかみましたが、その一方で、「あさイチ」だけで伝えていていいのかという疑問もありました。平日の朝にテレビをつけられる人にしか届かないからです。そこで、取り組んだのが、キャンペーンとして、NHKのさまざまな番組が連携して、発達障害をとりあげ、多くの人に何らかの番組で触れてもらうという作戦でした。発達障害は、周囲の理解次第では「障害」にならないという場面も数多くあるからです。

 その中心となる番組が、2017年5月放送のNHKスペシャル「発達障害 解明される未知の世界」でした。最新の研究結果や、当事者の視点で本人は何に困っているのかを生放送で伝えました。番組に寄せられたメールやFAXは約5700に上り、放送後にもインターネットでストリーミング配信を行い、寄せられた声をできるだけ多くお届けしました。意見を言い合える「広場」としての情報空間を作る「双方向性」も、とても大事なポイントだと改めて感じました。

 そして、さらに挑戦したのが、既存の番組ではなく、新たな番組を作ることでした。それが、今も放送を続けている「病院ラジオ」です。番組の特徴は、ナレーションがなく、必要以上のテロップもないこと。登場する人の名前も、病名もその説明も、テロップはありません。メディアには、コンテンツに十分情報が満たされた状態で届けられる「ホットメディア」と、情報は多くないが受け手の想像や参加を必要とする「クールメディア」があります。後者の代表例がラジオです。「想像する」ことは「他者を理解しようとする」ことにつながります。「病院ラジオ」は、語り手に思いを馳せることができるラジオのよいところを、テレビとして生かした番組なのかもしれません。こうした「思いをつなげる(共感)」ことも、大切なポイントなのかと思います。

 以上の番組制作の経験から、もし「ケアするメディア」を定義するとしたら、私は「一人ひとりが持つ生きる力を引き出すメディア」であると考えます。ナイチンゲールの「看護覚え書」にもある看護の中心的思想は、「人が持っている力を引き出す」ことです。人にはそれぞれ自分自身で良くなる力があり、そのための環境を整えたり、きっかけを与えたりすることが大事ということです。私はこうした「ケアするメディア」をこれからも追い求めていきたいと思います。そして、みなさんが「ケアするメディア」を活用することで、もっと元気になり、もっと幸せになれたら嬉しいなと思っています。                                                   

(以上)

《参加者感想》

(OB Kさん)・印象的だったのは講演会の内容で、私の身近でもそのような人がおり、今後の寄り添い方などとても参考になりました、というより助かりました。

(OB Tさん)・齋藤さんの講演はライチとの親和性もあり面白く興味深く拝聴しました。

(現役2年 Sさん)・齋藤さんのご講演によってたくさんの新たな視点を学ぶことができた。マスメディアでは情報は一方向であることが当たり前と思っていた。たしかに双方向でやりとりができることによって私たちのような一般の人も自分の意見を取り上げていただけるということで、より番組に対する関心も上がるように感じた。私は、NHKで障害に関する番組を目にすることが多いように感じていたが、それは番組を放映する時間帯やターゲットを分析されてのものだったことが興味深かった。

(現役3年 Kさん)・看護を学んでこられたご自身の経験を活かして、目標(社会を看護する)を長い時間をかけて実現されたこと、発達障害プロジェクトを実施されたその意志の強さに感銘を受けました。また、普段見ているテレビ番組の背景を知ることができて純粋に面白かったです。私は病院ラジオの不思議な温かさが好きなのですが、出演者の温かさを引き出していたのが、正にクールメディアの力なのかと思いました。

(現役4年 Nさん)・普段あまり知る機会のないテレビ番組制作の裏側について聞くことができ、大変勉強になりました。特に「ケアするメディア」を目指す中で、当事者の視点を大切にされている姿勢が強く伝わってきました。目の前の相手に寄り添いながら番組を制作することで、結果として大衆の心を動かすことができるマスメディアの力とその可能性を大いに実感することができました。今回のお話をきっかけに、今後は作り手の意図や視点などにも意識を向けながらテレビを見ることで、これまで以上にテレビを楽しめるのではないかと感じました。

グループ懇談

講演の後、参加者は4つのグループに分かれてグループ懇談に移りました。
グループの進行を前もって4名の方々お願いしました。進行により懇談は明るい雰囲気で円滑に進められ年代を越えた会員と現役生との交流ができました。また、ご厚意で齋藤さんを囲むグループを設けさせていただきました。

Aグループ 「A大学教育とライチ」 進行:清水信三さん(S55)(清水さんメモより)
・新しいつながりを求めて児童ボランティアに入った。担当する子どもが代わることによって成長を感じた。
・老人ホームや学園等で清掃活動等のイメージだったが違った。子どもとの交流を模索中。
・小さいときからさまざまな活動に携わってきたが「輪」の広がりを感じる。
・就職活動では組織運営に関わったことを含めて十分に話ができると思う。
・ライチの経験が社会人になってもいろいろな場面で活きる。年齢を重ねても様々な形で社会の中で活かせる。

Bグループ 「ボランティア活動」 進行:津山直子さん(S59)(参加者Sさんのメモより)

○ライチの経験が活かされていることは?
・双方向性のものの見方が拡がった。
・障害者施設に関わったことがなかったから交流のきっかけができて特別感がなくなった。
・齋藤さんの講演から子ども自身の立場に立った見方が大切だと思った。
○卒業時に進路は決まっていたのか? 
・スウェーデン留学から学んだ弱者
・人道支援の視点が就職に繋がった。
○高3の子どもの受験
・学習支援、進路の希望がかなわなかったことでどのような対応をしたら良いか?
・奨学金、浪人に関してどんなサポートができるか→いろいろな条件
・情報を集めること。サポートは自分だけと思わないこと。本人の気持ちを受け止めること。

Cグループの懇談 「ライチに望むこと」 進行:矢崎芽生さん(H12) (参加者Kさんのメモより)

○ライチ入会の動機など
・以前発達障害者支援を行っていたがコロナ禍でふれあう機会が減り、ライチに入会した。塾講師をしているが関わりは表面的。ライチの一員としての関わりは深い。
・悩みは学力のサポートと人間的つながりの両立で信頼感は不可欠。

Dグループの懇談 「斎藤氏を交えて」 進行:森田幸史さん(S55)(参加者Yさんのメモより)

○講演の感想
・当事者視点 これが仕事をする上で大切と再認識。
・当事者視点、寄り添う、双方向、ライチの活動でも大切なキーワード。
・病院ラジオを楽しみにしている 難病の子など病気の理解にメディアの力は大きい。 
○斎藤氏から
・当事者理解は難しい。先入観を持ちすぎずひたすら聞くこと。「なぜこのような行動をするのか、困っているのでは」と考えることが大切。病院ラジオ、サンドイッチマンは“聞くのみ”
・番組を見ていない人にも伝えるには? →ドラマ、映画、インターネットで全文紹介、YouTubeでダイジェスト、NHKプラス、あの手この手で試すが正解はない。
・Q:障害者の企業での雇用義務が多様性に繋がるが効率化を求める現場では難しいのでは。→A:いろいろな障害の程度がある。発達障害者の働きやすい現場は健常者にとっても良い場合もある。自閉症スペクトラムの人が得意な作業もあり、すべてが弱点ではなく活かすこともできる。いいところを見て伸ばして活かす。口で言うのは簡単だが・・・。

《参加者感想》

(現役 Kさん)・普段改まって聞くことがなかった現役の先輩や同期の意識を知ることができました。OBの方々のライチ入会動機や就活のお話なども伺うことができて勝手ながら親近感のようなものが湧いてしまいました。

(現役 Sさん)・自身のボランティア活動での悩み事を相談する機会があり様々な先輩方のご意見をいただけたことが良かった。

【第二部 懇親会】

・山食で、懇親会を実施しました。元会長坪川さんのご挨拶の後、現役生代表進藤さんの挨拶と三田祭の告知がありました。
・OB小山さんのご発声で乾杯が行われ、懇親会が開始されました。
・講演をしていただいた齋藤さんにも参加していただき、OB、現役学生と気さくに交流していただきました。
・ライチOBである喜多酒造社長・喜多良道さん(S53)に日本酒を提供していただきました。日本酒の甘口・辛口の区別ができる2種類の「喜楽長」でした。
・レトルト食品として一般にも販売されている「山食のカレー」が懐かしさもあり好評でした。
・昭和53年当時、至誠学園のみの定期活動の場を世田谷更生館(現 友愛園)に広げた会員の一人半田さんから当時の様子をお話ししていただきました。

・昨年度の卒業生安田さん、竹島さんの2名が三田会新会員として紹介されました。現役生から昭和卒業の会員まで老若男女が年齢の差を超えて楽しく交流しました。

 参加者感想》

(OB Sさん)・久方ぶりに再会したOBOGどうし、またOBOGと現役生が自由に語り合う時間は、なにものにも代えがたい大切なひとときだと思います。

今回OBの半田さんが現在活動されているSDGsの会の紹介をしてくださいました。このお話の続きを半田さんと現役生がさらに個人的に行って議論を深めている光景を目にしました。このような場を今後も作っていただけたらとても有意義と考えます。

(現役1年Kさん)・緊張してあまり話をすることができなかったが、多様なバックグラウンドを持つ方々のライチの活動の話や働かれている業界の話を聞くことができた貴重な機会となり、改めて自分のことについても深く考えるきっかけとなった。

(現役1年?さん)・普段お会い出来ないようなライチOBの方とお話しすることができてとても楽しかったです。特に、ライチで知り合って仲良くなり、たとえ結婚や子供が産まれて疎遠になっても、50年後昔と同じように、昨日会ったように話せる関係性を大学生活で築いた、という話は素敵で、私もそんな風に何十年後も仲良くいられるような、そんな友達をライチウスで作ることができたらいいなと思いました。来年2年生になるので、自分の興味のある分野の職業のお話来年こそはお聞きしたいと、思いました。今は福祉関係の仕事に興味があるので、今後色々なOB の方の貴重なお話聞かせていただければいいなと思っています。来年もぜひ参加したいです! 

最後、「若き血」を斉唱したのがとても印象深かったです。何年も前に慶應を卒業されたOBの方々が歌詞を忘れずに大きな声で現役生と肩を組んで楽しく歌う中で自分がライチに入会して、この場に参加できたこと、とても誇らしく嬉しく思いました。 今後も先輩や同級生、ライチ三田会の方々とのご縁を大切にさらにいっそう活動に力を入れていきたいなと思いました。 

(現役2年Kさん)・OBOGの方々から過去の活動についてお聞きすることができました。同じ定期活動の施設に通っておられた方の当時の活動内容や夏合宿のお話、ライチ以外では文学部の専攻や就活についてまで相談に乗っていただき感謝の気持ちでいっぱいです。普段お会いする ことのできない方と交流できました。 

(現役4年Nさん)・普段なかなか交流できない三田会の方々とお話しする機会があり、非常に楽しい時間を過ごすことができました。自分自身も多くの刺激を受け、とても良い機会だったと感じています。 

(現役2年Sさん)・自身の将来について様々アドバイスをいただけたことが貴重だった。参加した1年生も大変楽しんでいたので、 来年もし参加のハードルが高く感じている下級生がいた場合は参加の後押しをしたい。

〇山崎弘義さん(S55卒 写真家)に写真の撮影をお願いしました。

〇総会に先立ちご逝去された会員9名が紹介されて黙祷が捧げられました。

〇総会を終えて

講演、グループ懇談、懇親会と中身が充実した総会になりました。総会は13:00~18:00という長丁場になるため、1部・2部構成で部の参加自由としました。せっかく半日お付き合いいただくのだから、楽しさとともに、知的な心に残るお土産を持ち帰っていただきたいとコロナ後の一昨年の総会から講演を行っています。

今年の講演は、かつて半田会長が番組に出演したご縁からNHKプロデューサー齋藤さんにお願いしました。ご多忙中にもかかわらず快く引き受けていただきました。当日は午前中から会場入りし、機器の調整等の準備をしていただきました。映像も用意して、番組制作の意図をわかりやすく示していただきました。OBが感想で「ライチウス会の活動と親和性がある」と書いていましたが、会にふさわしい内容だったと思います。さらにグループ懇談、懇親会にも参加して、現役生、会員と親しくお話ししていただきました。映像の中で若き日の半田会長の姿を見せていただいたことに、氏のユーモアを感じました。

NHK齋藤さま、ライチウス三田会・ライチウス会会員のみなさまのご協力に感謝申し上げます。                  

幹事長 鈴木由之

会長より ~総会10月19日開催~

 暦の上では秋となりましたが、今なお厳しい暑さが続いております。
 地域によりましては、地震、大雨などの自然災害に備え、お暮しの方々もいらっしゃるのではと、ご苦労お察し申し上げます。
 
 今年に入り、ライチウス三田会会長として、会員皆様へのご挨拶、さらには活動の様子等をお知らせしておりませんでしたが、今期前半の多くの時間を先輩諸氏の皆様、あるいはライチウス会現役会員との対話に費やし、特に100周年を迎えんとするライチウス会そしてその活動を支援する私たち三田会の在り方について、再考することに努めてまいりました。
 もちろん容易にその道筋が見つかるものではありませんが、先輩諸氏のご要望の一つとして、2030年の設立100周年記念を迎える年の前、元気で健康な内に何らかの形でお祝いの会を開催してほしい、それは先輩皆さんのご年齢を考えても十分に理解でき、是非実行したい企画と考えました。すでに幹事会で合意を得、来春の開催に向けて準備に取り掛かっているところでございます。
 なお上記お祝いの会開催も、今秋の総会にて会員皆様の承認が必要となります。またその詳細も総会でご紹介したく思います。
 さて今年のライチウス三田会総会は、昨年一昨年同様に三田キャンパス内の教室を会場に10月19日土曜日午後1時より開催致します。多世代にわたるOBOGにご参加いただき、現役の学生皆さんとも楽しく交流していただきたく企画を考えております。
 
 また今年は、NHK報道局のチーフ・プロデューサー 齋藤真貴 様に「“ケアするメディア”を目指して」をテーマに、ご講演をいただきます。発達障害のキャンペーンを企画し、その番組制作に尽力され、また話題の人気番組「病院ラジオ」をプロデュースされたご経験などから、今回のテーマをいただきました。是非多くの皆様にご参加いただきたく思います。私も大変楽しみにしている講演です。
 総会・懇親会のご案内については、例年同様に、今月8月下旬に会員皆様宛郵便等でお送りします。是非ご熟読いただき、懐かしき三田キャンパスにご参集下さい。
 残暑厳しい折、健康に十分にご留意なされますようお願い申し上げます。

2024年8月12日
ライチウス三田会会長 半田理恵子


以下に齋藤真貴様ご本人による講演概要を掲載します。

“ケアするメディア”を目指して
~NHK「発達障害キャンペーン」「病院ラジオ」の取り組みから~

NHK 報道局 報道番組センター 社会番組部
チーフ・プロデューサー  齋藤 真貴

<概要>
メディアが“ケアする”ことは可能でしょうか?メディアが多様化するなか、テレビ等のマスメディアはその役割を担うことができるでしょうか?そもそも“ケアする”ということはどういうことでしょうか?NHKで実践してきた「発達障害キャンペーン」や「病院ラジオ」の取り組みを例に、メディアの新たな可能性について、みなさんと一緒に考えていきたいと思います。テレビやラジオがもっと身近に感じられるかもしれませんよ。

<経歴>
1997年NHKにディレクターとして入局。「生活ほっとモーニング」や「NHKスペシャル」などで健康・医療分野を中心に番組を制作。2014年からプロデューサー。主に「あさイチ」を担当しながら「NHKスペシャル」の制作や「発達障害キャンペーン」の展開などに携わる。2018年「NHK発達障害プロジェクト」で放送文化基金賞、2019年「病院ラジオ」でギャラクシー賞を受賞。現在は、報道局で「クローズアップ現代」などの制作に携わる。

至誠学園のANA機体工場見学会を実施しました

2024年6月29日(土)に至誠学園・至誠大地の家・至誠大空の家の皆さんが参加して、羽田整備場のANA機体工場見学会が実施されました。

当日は児童・職員合わせて59名の方が参加され、ライチウス会からも現役生4名、ライチウス三田会からも4名の方がボランティアで参加されました。
児童・職員揃って国内線の機内食(弁当)を食べた後、2グループに分かれ、機体工場見学と航空教室を行いました。

機体工場見学では初めて間近で見る航空機の大きさに驚きながらも、整備士からの丁寧な説明に熱心に耳を傾けながら、普段は見られない距離や角度から航空機の写真撮影をしていました。
現役のキャプテン(機長)とキャビンアテンダント(CA)による航空教室では、クイズを交えながら進められ、児童からの厳しい質問に機長・CAともタジタジになる場面もありました。
機長・CAの制服を着用しての児童(一部職員)の撮影会も盛り上がりました。

その後、整備関連の部品や工具の展示施設を見学し、実際のファーストクラスやビジネスクラスの座席に座ったり、ANAグッズの購入をしたりして、最後に実物大の垂直尾翼の前で全員の記念撮影を行い、帰りのバスに乗り込みました。
全部で約5時間の長丁場、参加された皆さんお疲れさまでした。

実施に当たってはANAグループの皆さんの全面的な協力を頂きました。
また、至誠学園ではライチウス会OBの職員の渡邊さん(2002年法卒)に年明けから学園サイドのきめ細かい調整をして頂きました。

当日参加された方含めて、全ての関係者にこの書面を借りてお礼申し上げます。有難うございました。

担当幹事:清水信三(1980年経卒、元ANA社員)

【参加者からの声】

(学園児童より)
思ったより飛行機が大きかった。
弁当が美味しかった。
ANAの飛行機が好きになった。
飛行機や整備士が格好良かった。
飛行機のお尻がそれぞれ違った。
飛行機の仕事につきたいと思いました。
普段見られないところが見学できた。

(学園職員より)
至誠学園としても本当に久しぶりとなる大がかりな外出行事でしたが、たくさんのお気遣いのおかげで子どもたちだけでなく職員も本当に貴重な体験をさせていただくことができました。
子どもたちはかなりの距離を歩いて帰りはかなり疲れた様子もありましたが、機内食をいただくこと、楽しい航空教室、飛行機を間近に見ることなど、特に学園で生活する子どもたちにとっては非日常どころか生まれて初めての経験をさせていただきました。
ANAグループのみなさま方が本当に丁寧に、子どもたちに優しくお声掛けいただいたこと、とても嬉しく、印象に残る出来事になったと考えています。

(ライチウス会参加者より)
いつもは賑やかな子供たちも、説明の間は口を閉じて話を聞く様子にも、感慨深かったですし、それほど好奇心をそそる見学会だったと思います。普段の勉強会とはまた違った子供たちの姿を見ることが出来ました。
子供たちが飛行機を見て興奮し、喜ぶ姿を見て嬉しくなりました。最初は少し警戒していた子供も最後には会話もして手も降ってくれて胸がいっぱいになりました。
工場見学の中で、至誠学園の子供たちやOBの方たちと会話する中で、自分のやりたいことを見つけるきっかけにもなりました。
自分の仕事について話すときのANAの皆さんが本当に楽しそうで、自分の仕事に誇りを持てる社会人になりたいと心の底から思いました。

(ライチウス三田会参加者より)
ボランティアとして参加しましたが、一見学者になって立場も忘れて楽しみました。社員の方々が安全性に対して真摯に向き合っている姿勢が感じられました。子供たちが航空機の前で、伸び伸びした闊達な姿が印象的でした。子供のころのこの様な経験は、今後の人生の中で貴重だと思います。整備士さんも作業中にも関わらず、快く子供たちに接してくれていました。ANAの皆様のご尽力により、学園の子供たちが溌剌とした元気を発揮できたと思います。

(ANAグループより)
普段とは違うやり方での工場見学会となり、少しバタバタしましたが、至誠学園の皆さんに喜んで頂けたら幸いです。
少し難しかったかも知れませんが、子供たちが目を輝かせて、真剣に説明を聞いて貰ったのが印象的でした。私たちも明日からもっと仕事を頑張ろうと気合が入りました。
これを機会に一人でも多くの子供が航空界を目指してくれることを願うばかりです。
私自身とても楽しく、子供たちにも良い思い出として記憶に残りましたら幸いです。
私たちも至誠学園の皆さんと、ライチウス会の皆さんと触れ合う貴重な機会となりました。

2023ライチウス三田会総会報告

〇10月28日、ライチウス三田会総会が開催されました

今年度の総会は昨年に引き続き三田キャンパスでの開催としました。初の試みとして二部構成で実施しました。第一部は本館102教室で定例議事・講演会・グループ懇談を行い、第二部は山食にて日本酒セミナーを含む懇親会です。
来賓、会員の参加は44名、現役学生の参加は16名の合計60名でした。昨年に引き続きオンラインによる参加も実施しました。参加者は9名でした。

参加者集合写真

〇総会に先立って希望者参加による三田キャンパスツアーが行われました

塾員センター大友部長の案内で・福澤記念館(旧図書館)・演説館・法科大学院模擬裁判教室・イサムノグチ設計の建物・福澤先生終焉の地を巡りました。
福澤記念館の慶應義塾史展示室では今夏の甲子園での慶応高校の優勝で授与された全国高等学校野球選手権大会優勝旗も間近に見ることができました。
福澤先生終焉の地は旧居跡でキャンパス内では見過ごしてしまうようなところにありました。                    
塾員として一度は見ておきたい、知っていたい、というところが多い見応えのあるツアーでした。

【第一部 総会】

定例議事

〇規約にしたがい次のことが承認されました

・次期役員
   会長:半田理恵子(S51卒)    副会長:飯塚克己(S54卒)   
  会計監事:林圭子(S53) 末光奈緒子(S55)
  新役員の選任に伴い次の役員が退任します。
   副会長:加藤秀明(S53)    会計監事:餘吾徳造(S50) 
加藤副会長は23年間幹事を務め、近年は副会長として年配と若手会員を繋ぐ役割を担いました。
餘吾監事は副会長在任中に現役主催の勉強会を立ち上げる基礎を作り、会員の中の講師等の人材発掘に尽力しました。また、ライチウス三田会ホームページの立ち上げにも貢献しました。

・2022年度会計監査報告

講演会

〇タレント・日本酒スタイリスト島田律子さんに講演をしていただきました
 演題「私はもう逃げない-自閉症の弟から教えられたこと-」

島田さんはJALのCA出身で、かつての人気テレビ番組「さんまの『恋のから騒ぎ』」に出演して人気でした。
彼女の弟さんは自閉症です。現在、ご両親らが尽力なさって作られた発達障害のための施設で弟さんは生活しています。その弟さんと家族のことを中心にお話をしていただきました。流石にタレントだけあって話術が巧みで、聞く者は島田さんの体験の世界に引き込まれました。華やかな活動の裏でいつも弟さんに負い目を感じていた彼女の姿をご自身の対談から引用しました。

かつての島田さんの思い

かつては、自閉症がどういう障害なのか、理解されていない時代でした。そのコンプレックスを持ち続けたまま歩んできました。親から「不憫で苦労をかけるね」と言われても、「私は大丈夫」と心配かけないように言い続けてきました。コンプレックスとは無縁そうな、全然違う道を歩んできたんです。その中で、CAやタレント業がありました。ただ、内心ではこの仕事をやっていていいのだろうか、という思いがすごくありました。20代後半になってくると、社会経験を積んで壁にぶち当たり、私はダメだと思ったり、周りの大人がすごくキラキラして見えたりしました。自分一人で、私なんかダメな人間なんだと思ったり、周りに気を遣うようになっていったんです。芸能界が不安定な職業ということもあり、このままでは私は大人になりきれない、幸せにもなれないなと思ったんです。いろいろ考える中で、その根本にあるのがコンプレックスだと感じました。弟のことと向き合わず、親にもその思いを話せずにいた部分だと…。 それから、ワープロで自分のことを振り返りながら、書き留め始めるようになったんです。一人カウンセリングのようなことをしていましたね。そうすると、すごく自分のことについてわかるようになっていったんです。

-どのようなことに気付かれたのですか。

私の中で、自閉症に対する無理解を社会のせいにしていたことです。隠すことなく、情報を発信していかなければ、理解して欲しいと思っても無理だということに気付いたんです。せっかくこういう仕事をしているので、その意味を考え、使命感の中で、本にしてみようと思いました。ちょうど30歳位の時でした。大人になりきれず、壁にぶち当たったり、心にひずみが出ていた頃です。親にも言えなかった気持ちを本にすることにしました。そこで漸く、なぜこの業界にいるのか、その意味が見えてきた気がしたんです。

《参加者感想》

(文3 Sさん)自閉症の方と少し関わることはあっても、そのご家族、特にご兄弟から、「自閉症の方と一緒に生きる」という目線でお話を伺ったことは初めてで大変勉強になり、島田さんが本の出版や講演活動を始められるに至る強い思いに心をうたれました。ご自身が大人になるまで何を思って生きてきたか、弟さん本人とご家族の苦悩、弟さんの才能、また島田さんにとっての結婚し子どもをもつという決断の意味などについて、お話を聞くまで想像できなかった自閉症の側面や、島田さんの思いを知ることができました。

(R4 Hさん)島田さんの弟りきおさん について
ご家族ならではの視点が織り交ぜられながら、具体的な症例について知ることができ学びを深めることができた。特に1970~80年代の自閉症の対応・治療法(健常者と遊ぶべき云々)が現代の価値観とは異なるもので印象に残った。そうした状況の中でも、りきおさんがパニックを起こしたり、体毛を抜くコダワリがあったりするのは何故なのかつきとめているところに凄さを感じた。「相互理解」のために壁を乗り越えて、一緒に歩んできたご家族・島田さん達ではないと成し遂げられなかったことだと思う。今よりも大きな壁があった当時の社会の中にりきおさんを置き去りにしなかったのは凄いことだと思う。ご両親も、島田さんも、それぞれ苦悩しながらも日常の輪の中でりきおさんと手を取り合っていないと気づくことがないままだったと思う。「僕は普通の子じゃない」というりきおさんの言葉には胸が締め付けられた。

(H12 Sさん)島田律子さまのご講演は「きょうだい児」の視点がそのまま伝えられており、大変貴重でした。障がいと言われることへの戸惑いとご家族の葛藤、そしてご本人(りきおさん)が実はご自身のことを理解しているというということが生の声として非常に心に響きました。何が障がいで何が「普通」なのか?私を含めて大変な色眼鏡をかけているのではないか、と改めて感じました。自閉症の方の素晴らしい力をどのように活かしていける環境ができるか、など。

グループ懇談

〇講演の後、参加者は4つのグループに分かれてグループ懇談に移りました

昨年のグループはテーマだけ決められていて進行はグループ任せでした。自然発生的に進行役を引き受けてくださる方が出て結果としてうまくいきましたが、昨年の反省に基づき、今年はグループの進行を前もって次の方々にお願いしました。4名の方々の進行により懇談は明るい雰囲気で円滑に進められ年代を越えた会員と現役生との交流ができました。

A大学教育 進行:淸水信三さん(S55)】
Bボランティア活動 進行:伊藤教彦さん(S55)】
C100周年に向けて 進行:半田理恵子会長(S51)】
Dライチウス活動と私 進行:新川菜生さん(H12)】 

Aグループの懇談
「ライチウス入会の動機」(淸水信三さんメモより抜粋)

・就職時に大学4年間頑張った実績が欲しかった。のめりこんだ。今でも福田会に行っている。厚労省でライチの経験を踏まえた仕事をしている。

・司法試験を受けようと思っている。資格を使って犯罪者弁護をどうしていくかに興味を持っている。中学はキリスト教系で人権について・弱者をどうしたらいいか学んできた。犯罪者は悪い、だが彼らにも人権があるというところに惹かれ、彼らに力を貸すことに興味がある。

・至誠学園で個人として活動している状況。もともと興味があったが、何がしたいか考え、子どもの頃に保育士になることが夢だったので、人に役立つことをと思い入会。担当の子と二人でカラオケなど居場所作りという学生支援の本質を味わっている。

Cグループの懇談 
「100周年に向けて」(半田会長メモより抜粋)

 40年卒の先輩からは、当時の活動、特に至誠学園だけではなく、仲間同士の交流がより深まるようにオープンドアと呼ばれる活動があった事が伝えられた。

 現役生より、ライチウス会という名称故に、周囲からわかりにくいので、名称を変更した方が良いのではないか、と思ったこともあったが、フィンランドの独立に関わる、深い意味のある名称とわかり、むしろ、その歴史を知り、それを伝えられるように学んでおきたいとの意向が示された。

 まとめ ライチウス会の歴史、活動の内容、合わせて、その社会的背景を知りたいとの要望を現役生が持っていることがわかった。周年記念誌だけでは、その社会的背景まで触れていないと思われ、100周年に向けてさらに掘り下げたものが必要ではないかと。これは今後の課題となった。

《参加者感想》

(経2年 Kさん)三田会の方との懇談で、昔のライチの様子や、時代の中でどう変化してきたのかなどを伺うことができました。貴重な資料も見せていただき、大変興味深かったです。

(文3年 Sさん)短い時間でしたが、世代もバラバラの皆様とお話しできてすごく楽しかったです。テーマにこだわらず、皆様が現役時代にされていた活動や、卒業後のお仕事など、いろいろな内容をお伺いできました。

(法・政1年 Mさん)ライチウス会のことをあまりよく知らなかったのですが、先輩方は定期活動に加えたプラスαの活動もしていらっしゃったことを知り、大変勉強になりました。

(R4 Hさん)「もっとお話したかったぁ」と思わざるを得なかった、魅力的なメンバーでとても楽しかったです。OBの方々、現役生のお話をもっと聞きたかったな、と後悔するほどあっという間に時間が過ぎ去ってしまいました。

(S52 Sさん)今回はグループ懇談の時間をたっぷりとっていただき、とても充実した内容でした。(S55 Mさん)昨年も若いOG/OBさん、現役生等との会話は新鮮で刺激的で素晴らしいです。ただ時間配分が難しそうで(年配者への配慮?)もっと若い方々の話す時間、(私からすると、聞く時間、)が多くなって欲しい、という感じでした。

【第二部 懇親会】

日本酒セミナー

〇今回は初の試みとして懐かしい山食で、懇親会を実施しました

島田さんに歴史的・世界的視野からの日本酒の現状を語っていただきました。島田さんは「きき酒師」の資格を有し、タレント活動の傍ら日本酒造組合中央会認証「日本酒スタイリスト」として、日本酒の普及活動に取り組んでいます。おいしい日本酒「喜楽長」の辛口純米吟醸、特別純米酒、氷温囲い吟醸、氷温囲い本醸造の4種を味わいながらお話を聞くことができました。喜楽長は滋賀県で酒造会社を営む島田さんと旧知の喜多酒造社長・ライチOB喜多良道さん(S53)に提供していただきました。

懇親会

〇日本酒セミナーの後は世代を超えた交流でした 

初めての山食での懇親会でした。コロナ禍で対面の追いコンができなかった令和になってからの卒業生が招待され、7名の参加がありました。現役生から昭和卒業の会員まで老若男女が年齢の差を超えて楽しく交流しました。参加者には大いに刺激を受けたようです。

《参加者感想》

(医年 Sさん)ご年配の方々とお話しする機会は滅多にないため貴重なお時間でした。コロナ禍卒業生と少しお話しできた。

(商2年 Mさん)島田さんのプレゼンテーション力、パッションが伝わってきて、自分も早く日本酒を楽しみたいと思えた。 日本酒の世界進出の現状を知り、日本に誇りを持てた。三田会の方と混ざって話せたのが良かった。あっという間に過ぎた。 

(R3 Wさん)追いコンができなかった世代としてこのような企画をしてくださり、ご招待をいただき、本当にありがとうございました。席をみんな自由に移動して、OBOGと話したり、現役の後輩の今の活動を聞いたり、自分たちの仕事の話をしたり……普段できない交流に刺激を受けましたし、何より楽しかったです。

(H12 Sさん)懐かしい山食で、皆様と若き血を歌えたことは今日からの活力となりました。島田さまも輪の中に入ってくださり、感激されていました。現役生と令和卒業生との懇親も和やかに行われ、これからの三田会の若い力に対しても改めて頼もしい感覚を持つことができました。様々な場面に一つ一つ細やかなお心遣いがあり、みなさんが安心して楽しく過ごせるための配慮を感じられる懇親会でした。欲を言えばカレーがメニューにあると更に良かったです(笑)。喜多酒造様の歴史や挑戦を軸に、日本酒の現状や世界における価値を教えていただくことができ,日本の底力をひしひしと感じるとともに、別の分野であってもチャレンジを続けなくては!!と大変励まされる思いがしました。

〇山崎義弘さんS55卒、新川菜生さんH12卒 に写真を提供していただきました

〇総会に先立ちご逝去された会員23名(平成21年より直近の3年にご連絡いただいた方)が紹介されて黙祷が捧げられました

〇総会を終えて

島田さんの講演、グループ懇談、懇親会と中身が充実した総会になりました。総会が13:00~18:00という長丁場になるため、一部・二部構成で部の参加自由としました。せっかく半日お付き合いいただくのだから、楽しさとともに、知的な心に残るお土産を持ち帰りいただきたいと幹事一同知恵を絞りました。参加したみなさんには高い評価をいただきましたが、昨年に比べて参加者が増えなかったのは残念です。また、昨年度から実施しているオンライン参加ですが器具の調子と調整が悪く、ご迷惑をかけてしまいました。次年度の課題です。最後に令和の卒業生から寄せられた総会への感想を載せます。

自分たちが現役だった頃より楽しめる総会となっており、参加して本当に良かったです。講演会では自閉症そのものについて学ぶのはもちろんのこと、その家族という立場からの苦しみ、葛藤、気づきを知ることができて衝撃を受けました。グループ懇談ではOBOG、現役生が混じっていろいろな視点から話ができ大変興味深かったですし(もっと長くやりたいほどでした)、自分のこれからの社会貢献/ボランティアのあり方についても考えさせられました。

コロナ禍を乗り越えて、活動・ライチをつないできてくれた後輩やOBOGの皆様に感謝申し上げます。これからも素晴らしいライチというサークルがますます繁栄し、活動の輪が広がってほしいです。(R3 Wさん)

会員のみなさまのご協力に感謝申し上げます。
幹事長 鈴木由之


菅沼慶應連合三田会会長からのメッセージ

会員の皆様

厳しい残暑が続いておりますが、皆様にはお元気でお過ごしのことと拝察いたします。

この度は慶應義塾高等学校野球部が全国高等学校野球選手権大会で107年ぶり二度目の優勝を果たすという、塾員全員にとって喜ばしい出来事がありました。これを受けて、菅沼安嬉子慶應連合三田会会長より、半田理恵子ライチウス三田会会長宛にメッセージが届きました。

これに先立ち、昨年の連合三田会顧問・常議員会では、半田会長から菅沼会長に「創立90周年記念誌」がお手渡しされて、その後、菅沼会長から半田会長にお手紙が届いておりました。菅沼会長は記念誌をお読みなり、<素晴らしい活動に感激>したとのことで、<慶應義塾の誇りとなる三田会である>とのお言葉をいただいておりました。

ここに、菅沼会長のお手紙を掲載いたしますので、皆様にもぜひご一読をいただきたいと存じます。

PDF:220620慶應連合三田会会長より

続いて、「甲子園優勝」を受けてのメッセージです。菅沼会長は<全員の思いの総力を結集した優勝だった>として、<慶應義塾の、強い団結力を持つ絆を心から誇りに思い>、<連合三田会も、益々強固な絆で活動していきたい>と記しておられます。

PDF:220824祝全国高等学校野球選手権大会優勝

この項の筆者は、決勝戦の三塁側アルプス席で母校を応援するという幸運に恵まれました。試合は丸田選手の先頭打者ホームランに始まり、アルプス席はその瞬間から沸騰するように盛り上がりました。『若き血』に次ぐ『若き血』で、終始リードする展開を経て、『栄冠は塾高に輝』いたのでした。甲子園で優勝して歌う『塾歌』はまさに格別です。インタビューでの丸田選手の言葉のとおり、筆者自身にとっても「最高の夏」となりました。

飯塚克己 (S54卒)

三年半ぶりに合同勉強会が開催されました

日時:2023年4月29日
場所:三田キャンパス西校舎515教室
参加者:会場45名/オンライン15名

コロナ禍により中止を余儀なくされていた合同勉強会を三年半ぶりに開催することができました。

第一部の講師は1986年文学部卒業で、総合政策学部教授、慶應女子高等学校校長でいらっしゃる森さち子さん。「心の通い合いを求めて」の演題で講演をお願いいたしました。

森さんがセラピストとして、かかわりを持たれたけい君(7歳)は自閉症で、言葉による交流は困難でした。そのけい君との「心の通い合い」について、実際の心理療法セッションの動画を交えて、教えていただきました。

動画では、けい君と初めてアイコンタクトする場面など、印象的なシーンをいくつも拝見することができました。会場とオンラインの参加者すべての皆さんの心に強く響いたことと思います。

第二部のパネルディスカッションでは、1986年経済学部卒業で明星大学特任教授の坂井隆之さんと、法学部政治学科4年で90期代表の安田光里さんのお二人に基調報告をお願いしました。

坂井さんは「心の通い合い」について、児童養護施設にいる子どもたちの実情から説き起こし、私たちは困難を生きる子どもたちを支援できるのかと問い掛けて、目の前の子どもの幸せを願う気持ちがあるなら「やろう」と呼び掛けられました。

さらにテレビドラマ『リエゾン』からの引用で、「子供時代の幸福な記憶を残してあげることは、全人生をかけるだけの価値がある」と現役生にエールを送ってくださいました。

安田さんはなぜ「心の通い合い」が重要であるのかについて、所属ゼミで勉強されている「ソーシャルキャピタル(社会関係資本)」から説明され、人々が幸せに暮らすために必要な要素となりうると結論付けられました。

またライチでは子どもとサークルメンバーのそれぞれとの「心の通い合い」が得られるとして、不安を乗り越え、楽しい思い出を作ろうと新入生に入会を呼びかけました。

お二人の基調報告を伺った後、森さんにも加わっていただき、会場参加の皆さんとの間で活発な質疑応答が繰り広げられました。現役生から、実際に子どもと向き合う中で感じている質問があり、先輩からの回答に大きく頷く様子も見受けられました。

このようにして、今年度の合同勉強会は盛会裏に終了いたしました。講師の森さち子さん、パネリストの坂井隆之さん、安田光里さん、本当にありがとうございました。

ご参加の方々から早速メールでご感想をいただいています。

<心理学やセラピーの基礎知識は持ち合わせていませんが、森さんの講演ではその道のプロとしての矜持と一人の人間としての感情の間で、粘り強く、温かい眼差しでK君に向きあわれている姿に感銘を受けました。坂井さんの、子供時代の幸福な記憶を残してあげることは全人生をかけるだけの価値がある、という言葉は響きます。安田さんのプレゼンからも意気込みが感じられて、「頑張れよ!」と声をかけたくなる内容でした。>

今後は、春の合同勉強会、秋の総会を、三田会活動の二本柱として継続させていきたいと考えております。

会員の皆様には引き続きご支援ご協力をいただきたく、よろしくお願いいたします。

担当幹事:飯塚克己